シュロッターベッツギムナジウム(高等中学)の学生トーマが自殺した。彼はその前に友人にあてた一通の手紙を投函していた。受け取ったのは同じギムナジウムで学ぶ、一学年上のユリスモール。手紙は彼にあてた遺書だった。トーマの死は事故として処理された。だが、遺書を読んだユリスモール及び、彼と同室のオスカーのふたりだけが真相を知っていた。トーマはユリスモールを愛していた。彼の心に自分の名前を刻み込むために自殺したのだ。押しつけられたものの重さに苦しめられるユリスモール。そんなある日、トーマに生き写しのエーリクがギムナジウムに転入してきた…。