停止 ラノベ の検索結果 3件
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十五光年より遠くない
新馬場新 あんよ
文明が停止した夜。二人だけの任務が始まる。
2025年。
人類観測史上最大規模の太陽フレアが発生、突然の磁気嵐が地球を襲った。
その影響で起こった大規模停電により、日本は通信、インフラがストップする異常事態に陥る。
その日、東京・渋谷で偶然初恋の女性・水星と再会した元自衛官の陸は、水星の妹・金星から大規模停電の理由と、「ある事実」を知らされる。
文明が停止し、パニックに陥る東京ーーそんな状況下で、かつての想い人の命と、東京に危機が迫っていた。
自身の姉の命の為にもじっとはしていられない金星と、自らできることは何があるのか迷う陸。
情報、交通手段、手助けなし。
出会ったばかりの金星と陸、たった二人の任務が始まった。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
琥珀の秋、0秒の旅
八目迷 くっか
世界の時間が止まるとき、二人の旅が始まる。
麦野カヤトは、高校の修学旅行で北海道の函館を訪れていた。
内気で友達のいない彼にとって、クラスメイトたちとの旅行は苦痛でしかない。
それでも周りに合わせてグループ行動を続けていた、そのとき。
世界の時が止まった。
まるで神様が停止ボタンを押したみたいに、通行人も、車も、鳥も、自分以外のあらゆるものが静止した。
喧騒が消え、静寂だけが支配する街のなか、
動ける人間は麦野カヤトただ一人……かと思いきや、もう一人いた。
地元の不良少女・井熊あきら。
「あんま舐めたこと言ってたらぶっ殺すかんな」
口調も性格もキツい彼女は、麦野とは正反対のタイプ。
とはいえ、この状況では自分たち以外に動ける者がいない。やがて二人は行動を共にする。
「琥珀の世界」ーー数日前に死んだ麦野の叔父が、そう呟いていたことを麦野は思い出す。
叔父の言葉は、世界の時が止まったことに関係しているかもしれない。
そう思い立った二人は、時を動かす手がかりを求めて、叔父の家がある東京を目指す。
時が止まった世界のなか、二人きりの旅が始まった。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
ハル遠カラジ
遍柳一 白味噌
たとえそれが、人でなかったとしても。
これでも私は、身のほどはわきまえているつもりである。
武器修理ロボットとして、この世に産まれた命。
本来であればその機能を駆使して人間に貢献することが、機械知性の本懐とも言えるだろう。
しかし、どうもおかしい。
人類のほとんどが消え去った地上。主人であるハルとの、二人きりの旅路。
自由奔放な彼女から指示されるのは武器修理のみに留まらず、料理に洗濯と雑務ばかり。
「やるじゃねえか、テスタ。今日からメイドロボに転職だな」
全く、笑えない冗談である。
しかしそれでも、ハルは大切な主人であることに違いはない。
残された時を彼女のために捧げることが、私の本望なのである。
AIMD――論理的自己矛盾から生じる、人工知能の機能障害
私の体を蝕む、病の名である。
それは時間と共に知性を侵食し、いつか再起動すらも叶わぬ完全停止状態に陥るという、人工知能特有の、死に至る病。
命は決して、永遠ではないから。
だから、ハル。
せめて、最後のその時まで、あなたとともに――。
第11回小学館ライトノベル大賞ガガガ大賞を受賞した『平浦ファミリズム』の遍柳一がおくる、少しだけ未来の地球の、機械と、人と、命の物語。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。