食堂 ラノベ の検索結果 2件
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先生とそのお布団
石川博品 エナミカツミ
まだ「何者」にもなれない「誰か」へ――。
家に猫がいる者ならたいてい「うちの猫は特別だ」という。
だが彼とともにいた猫は本当に特別だった。
九年間、小説を書くときにはいつもそばにその猫がいた。その猫がいなければ小説なんて書けなかった。
彼は猫を飼っていたわけではなかった。ただ猫とともに暮らしていた。
――本文より抜粋
これは石川布団という作家と、人語を解す「先生」と呼ばれる不思議な猫とがつむぎ合う苦悩の日々。
企画のボツ、原稿へのダメ出し、打ち切り、他社への持ち込みetc...
様々な挫折と障害に揉まれながらも、布団は小説を書き続ける。
時には読者に励まされ、時には作家仲間に叱咤され、ひとつひとつの出来事に、一喜一憂していきながら、素直に、愚直に、丁寧に、時にくじけて「先生」に優しく厳しく叱咤激励されながら――。
これは売れないライトノベル作家と「先生」とが紡ぎ合う、己が望む「何か」にまだ辿り着かぬ人々へのエール。
優しく、そして暖かな執筆譚。
カクヨムで話題を呼んだ、奇才・石川博品の同名短編小説を、大幅加筆修正した完全版。
イラストは『バッカーノ!』『異世界食堂』など、各所で活躍中の人気イラストレーター・エナミカツミ。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
勇者と勇者と勇者と勇者
川岸殴魚 すまき俊悟
「勇者、勇者って、ただの無職じゃん!」
――時は、大勇者“あまり”時代。空前の勇者ブームで、勇者が増えすぎた世界。
勇者専門学校を卒業したひねくれ勇者のルディは、ほかの半熟勇者たちと一緒にシェアハウス生活を送っている。なぜか? お金がないからである。
ルディ「卒業したのに、なんの仕事もないじゃん! 期待の若手勇者として、ダンジョン冒険して中ボス的なの倒したりすると思ってたのに! 勇者って名乗ってるだけの無職じゃん! 家賃も滞納してるし!」
ナディーネ「いまは勇者があまってるからね……。私は家賃も払ってるし、バイトしてるから無職じゃないけど……」
ナディーネはきまじめ勇者。異世界系食堂“異民(いたみ)”でバイトをしている頑張り屋さん。ほかにも、アホ勇者のネネ、なまけ勇者のアーニャ、ヲタ勇者のヴォルフ、女ったらし勇者のクリストフが一緒に住んでいる。
彼らは日々、クエストオーディションに挑んで落ちたり、勇者飯をつくって一儲けを企んだり、アイドル勇者のライブに行ったり、クダを巻いて最近の勇者業界のグチを言ったりしている。
すべては、いつか売れっ子勇者になるために!
『人生』の川岸殴魚が放つ、いまどき☆リアル勇者ライフ!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。