洗濯 ラノベ の検索結果 2件
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ハル遠カラジ
遍柳一 白味噌
たとえそれが、人でなかったとしても。
これでも私は、身のほどはわきまえているつもりである。
武器修理ロボットとして、この世に産まれた命。
本来であればその機能を駆使して人間に貢献することが、機械知性の本懐とも言えるだろう。
しかし、どうもおかしい。
人類のほとんどが消え去った地上。主人であるハルとの、二人きりの旅路。
自由奔放な彼女から指示されるのは武器修理のみに留まらず、料理に洗濯と雑務ばかり。
「やるじゃねえか、テスタ。今日からメイドロボに転職だな」
全く、笑えない冗談である。
しかしそれでも、ハルは大切な主人であることに違いはない。
残された時を彼女のために捧げることが、私の本望なのである。
AIMD――論理的自己矛盾から生じる、人工知能の機能障害
私の体を蝕む、病の名である。
それは時間と共に知性を侵食し、いつか再起動すらも叶わぬ完全停止状態に陥るという、人工知能特有の、死に至る病。
命は決して、永遠ではないから。
だから、ハル。
せめて、最後のその時まで、あなたとともに――。
第11回小学館ライトノベル大賞ガガガ大賞を受賞した『平浦ファミリズム』の遍柳一がおくる、少しだけ未来の地球の、機械と、人と、命の物語。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
眠れない王様のお休み係
宇津田晴 あき
激務の腹黒国王を眠らせる姫君はだれ?
下町の勤労少女ローズには出生の秘密があった。死んだと聞かされていた父親は公国の王様だったのだ。父親が迎えにやってきた日を境に、ローズは一般庶民から姫君へと華麗に転身! 王女として、宗主国であるアクア王国の社交界にデビューすることになる。
働きもののローズは、王女としてもしっかり国のために人脈作りをしようと気合い十分。だが、華やかなパーティーで肉食系青年貴族たちに強引に迫られて、使用人通路にあった暗く狭い洗濯室に逃げ込んでしまう。
そこで偶然、かつて旅芸人一座に身を置いていたころ仲良くしていた幼馴染みのアンディと再会。なんとアンディの正体は「腹黒冷酷」と悪名高いアクア王国の新王だった。
昔と違い、険しい表情を見せるアンディを心配するローズ。「残忍で冷酷な策士」と恐れられるアンディだけど、本当はとてもやさしいことをローズは知っている。不機嫌そうに見えるのは、激務と刺客のせいで超寝不足のせい? 心配するローズはアンディをしっかり眠らせようと計画。不眠症のアンディも、ローズがそばにいるとなぜか熟睡できることに気付き、荒みかけていた心が癒されていくが――!?
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。