埼玉 ラノベ の検索結果 2件
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埼玉県神統系譜
中村智紀 shimano
倒産目前の神社を立て直す一人と一柱の物語。
高校二年の夏、進路調査票によって生徒たちは人生の岐路に立たされる。己の将来に悩み、不安を覚える者たちもいる中、立花孝介はひとり余裕ぶっこいて泰然自若としていた。白狼神社の一人息子である彼の場合、いずれ実家の神職を継ぐことになるのは自明の理……だったのだが、「うちの神社は今、倒産しかけてんぞ?」。父親の突然のカミングアウトにより、我が家の惨状を知ることとなった孝介。そんな折、孝介は白狼神社境内にて、自分を神社の神だという女と出会う。“千谷の雪花狼”と名乗るその女は、神社の経営を立て直すべく、孝介に神官見習いとして、神社に寄せられた願いを叶えていく仕事の手伝いをするよう要請。「こいつ本当に神なのかよ?」と半信半疑ながらも、彼女を手伝うことになる。かくして今、埼玉の地にて一人と一柱の物語が幕を開ける――!!第9回小学館ライトノベル大賞ガガガ賞受賞作。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
飽くなき欲の秘蹟
小山恭平 ぺらぐら
もしかしてお姉さん、異能持ちですか?
僕――世杉見識は目を放すとすぐサボる、意識の低いアルバイトである。自慢することではない。
バイト開始当初は、「能転売業なんてうさんくさ過ぎる、すぐに逃げよう」なんて思っていたけど、異能関係者は変わっている人が多くて、ちょっと楽しいと感じている。
異能というのは――超能力とか秘蹟とか、そんな呼ばれ方をする、とにかく不思議な力のことだ。それは人の願いと共に現れ、いつのまにか消えていく、一時の奇跡である。
そう稀少なものでもないが、誰もが自由に手にできるわけではない。
だから、持たない者は皆こう言う――自分も欲しい。
欲しいと思う人がいるのなら、そこにビジネスチャンスは生まれる。
異能を売りたい人と、異能が欲しい人を結ぶお仕事――異能転売業はこうして成立した。
僕の働く秘蹟商会もそんな異能転売業社の一つである。
店舗は埼玉の片隅にある古い建物。働いているのは店長とアルバイトの僕二人だけ。まだまだ規模は小さいが、明日の成功を夢見て僕らは日夜奮闘している。
「さてと・・・・・・
ポンコツかわいい店長のために、異能力保有者を捜しに行きますか」
第6回小学館ライトノベル大賞審査員賞受賞作。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。