▲ マイナス ラノベ の検索結果 2件
-
天使の胸に、さよならの花束を
葉月文 堀泉インコ
もしもあと1日だけ、時間をもらえたら――。
もしも、この世界からいなくなる前に1日だけ猶予をもらえるとしたら、あなたは何をしますか?
『死者と再会させてくれるという美少女がいる』
余命が尽き、どころかマイナスとなってしまったあなたの前へ、そんな噂と共に現れたのは、アイと名乗る天使の少女。
彼女の役目は、肉体を失った魂の最期の願いを叶えることらしい。
そのために、アイは憎まれ口を忘れないひねくれものの相棒・悪魔のディアと一緒に、人の世界に降りてくる。
「――ねえ、あなたの未練はなんですか?」
ひどく美しい姿をした天使は、ひとりぼっちになった魂へ問いかけていく。
その優しい声は、死んでも諦めきれなかったたった一つの想いをそれぞれの胸に浮かび上がらせていって。
いつか交わした約束を守ること。好きなあの子を笑顔にすること。愛する人にありがとうとごめんなさいを伝えること。ずっとしてみたかったデートをすること。大切な人の晴れの日を祝うこと。
「どうか、あなたが大好きな人に笑顔で『さよなら』って言えますように」
これはあなたの最期のために心を尽くす、優しくてちょっぴり泣き虫な天使との出会いと別れの物語。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
夏の終わりとリセット彼女
境田吉孝 植田亮
その夏、彼女は記憶を失った――。
夏休み。桜間さんが事故で記憶を失った。
桜間さんといえば、完全無欠の「正義の人」にして、クラスの誰もが認める超美人。そしてなんの間違いか、僕、峰康の“カノジョ”でもある――。そんな桜間さんが、記憶喪失。
ゴシップに飢えた高校生たちにとっては、格好のエサだ。安いメロドラマを求めて僕にまで群がってくるやつらに愛想笑いを返しながら、僕はお見舞いにも行かなかった。行けなかった。好奇の目から逃げるように桜間さんを避けまくっていた僕は、2学期早々、彼女と気まずい再会を果たす。彼女は僕のことも完全に忘れていたわけだけど――「あなたは、私が一番嫌いなタイプの人間だと思います」――うん、まあ、全力で嫌われました。僕としてはそれでよかったのだけど、何故かとんでもなくお節介な先生のはからいで、僕は風紀委員である彼女の補佐を拝命することになってしまう。数少ない友だちの水井や、桜間さんの友人・宮井さんにも後押しされながら、僕らはもう一度、一から関係を築いていこうとするが――。小学館ライトノベル大賞にて優秀賞を受賞、ゼロどころかマイナスからはじまる等身大青春グラフィティ!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。