箱 女性 ラノベ の検索結果 5件
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箱庭の歳時記 ~この人を、愛そうと、決めた~
砂川雨路 カトーナオ
父を亡くし、天涯孤独となったいばらを引き取って夫となった扇唯一。だが23歳年上の夫が父の話をする時、いばらの胸は微かに疼く・・・・・・。
大晦日の昼下がり。高校生の扇いばらは、温かなマンションのダイニングであんこ作りに取りかかっていた。ザルに小豆をあけ、さっと水洗いする。手で豆を掻くと、ジャキジャキと小気味好い音が響く。これを雪平鍋に移し、たっぷり水を入れて、ガスコンロの火をつけて煮込む。高校の先輩たちに初詣に誘われたいばらだったが、保護者の同伴なしに深夜に外出するのは駄目だと、夫の唯一に止められた。沸騰してきた鍋を流しに運び、小豆をザルにあけた。いばらにとっては、初めて経験する日本のお正月になるはずで、すべてが新鮮だった。長くイギリスで暮らしてきたいばらは、日本の文化や行事をよく知らない。幼い頃に母と死に別れ、4か月前に父も亡くしたいばらを迎えにきたのが、父の大学の後輩の唯一だった。23歳年上の唯一と結婚して日本で暮らすことになったのだ。玄関の開く音がする。唯一が帰ってきた。「おかえりなさいませ、あなた」。棒読みの挨拶。唯一は「それ、やめなさい」と嫌がるが、いばらは夫婦らしいやりとりというものを試してみるのが好きだった。いばらと唯一、二人は秘密を抱えている―― -
もう興味がないと離婚された令嬢の意外と楽しい新生活
和泉杏花 さびのぶち
離婚、追放されたら本当の幸せ見つけました。
「ヴェラ、もうきみに興味がなくなった。離婚してくれ!」
次期国王・カロル王子に懸命に尽くしてきたヴェラは、ある日突然、離婚を言い渡される。
雪に閉ざされた僻地へと追放されたヴェラは、曾祖父が遺した屋敷でひとり暮らすことに。
しかし、それは孤独ではなく、自由な生活のはじまりだった。
曾祖父が屋敷に遺した宝箱の謎解きや、花の世話、裁縫など、自由な暮らしを満喫し始めるヴェラ。そんな時、彼女の屋敷に元王子・アランが訪ねてくる。アランは屋敷の周囲で起きている変化に気づき……。
全てを失った令嬢が、秘めた能力で新たな居場所を築く、逆転ラブファンタジー。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
一角瑞獣のいるスコーン店 ~人見知りの店長は神の使いに守られています~
朝陽ゆりね はせがわLino
御厨恵璃、25歳。スコーン店店長。コミュ障系女子。ボディガードは平安系もののけ。額から角が生えている。
恵璃(めぐり)の前に珍しく姿を見せた義兄。結婚報告かと思いきや、これを機に縁を切ろうと言い出した。
さらには、恵璃が営む住宅兼店舗のスコーン店を更地にして売るという。事業に失敗した義兄には、まとまった金が必要だったのだ。
コミュ障気味の恵璃は、誰にも相談できぬまま、新しい住まいと新店の準備もひとりで対応し、『スコーン専門店 クロテッドクリーム』移転の目途も立ってきた。
そして引っ越し前日、恵璃は15年間住んだこの家を目に焼き付けようと、全ての部屋を見て回った。
幼いころから手を合わせた、敷地の片隅にある祠にも別れを告げようと足を向ける。すると、祠の後ろに鍵穴があることに気づく。
もしや、と義父から預かった鍵を差し込んでみたものの、恵璃は過って祠を壊してしまった。
台座の中央に残った小箱だけが無事で、家に持ち帰って開いてみる。そして中の勾玉を手に取ってみると、30歳前後の体の透けた男性が現れたのだった。
いや、でも、まるで平安貴族か陰陽師のようないでたち、しかも額から角が生えている……!? -
きんかつ!
わんにゃんぷー 宇津田晴
小学生・愛里が百万円目指して稼ぎます!
小学六年生になる愛里は、ある日、自宅の蔵で古い木箱の札をはがしてしまう。するといきなり大福と名乗る白いフクロウが現れ、愛里に「どんどんお金がなくなる呪い」をかけてしまった。
大福は、もともと愛里の家の守り神だったが、妖怪と間違えられ封印されたことで、祟り神になってしまったのだという。
一年以内に守り神に戻し、呪いを解かなければ命にかかわると聞き、真っ青になる愛里。
守り神に戻す方法は、大福のために立派な社を建ててまつること。ただし、その費用・百万円はすべて愛里が自力で稼がなければならないらしい。小学生の愛里にそんな大金が稼げるのか……!?
誰よりもお金を愛する少女・愛里の「金銭取得のための活動」――略して「きんかつ」がここに始まった!
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。 -
音狩り魔女の綺想曲
斉藤百伽 風都ノリ
音楽好き変人王子が音狩り魔女を愛で捕縛?
迫害・弾圧されてきた魔女の末裔であるリュリには、今や「音狩りの魔力」しか残されていない。小鳥のさえずりや教会の鐘の音などを小箱に詰めて売って暮らしてきた。
だがある日怪しい男に怪しい罠で捕らえられ、着いた先は王城。罠を仕掛けた男の正体は実は、音楽大好きの変わり者王子ユトだった…!
ユトはリュリを理想の楽器扱いして、いきなり「俺の妃になれ」と的外れなプロポーズ!? 大事な音の小箱をタテに取られたリュリは仕方なくお妃教育を受けるハメになり…!?
ユトは姉姫のエオリアに公務を押しつけ、楽器収集や作曲に日々勤しんでいた。そんな中、エオリア主催で隣国からの使者を歓迎する夜会が開かれ、リュリとユトは楽師に扮装して演奏を披露することになる。そして知ってしまった隣国の陰謀…!
恋と冒険のフーガ、お楽しみに!!
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。