作者 : 魚 2件
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魔法使いの召使い
陸凡鳥 魚
- 雑誌:
- ガガガ文庫
ただの人間です。不器用だけど頑張ります!
両親を亡くし天涯孤独の身となった少女、ビアンカのもとに届いた差出人不明の一通の手紙。それは、とある家で召使いとして働くよう彼女に促す手紙だった。わらにもすがる思いから、その手紙に書かれた手順通りに従ったビアンカは――なんと、異世界へと飛ばされてしまう!
しかも、働き口を紹介されたその家は魔法使いの家だった……。日がな一日研究ばかりしている尊大で気難しい魔法使いのエルヴィンと、小言は多いが面倒見のよい家政婦のメーネ。
そんな二人のもとで暮らしはじめたビアンカだったが、生来の不器用さが災いしての失敗の連続にメーネは呆れ気味。そこで、面倒くさがり屋のエルヴィンは、自身が編纂した魔法辞典をビアンカに手渡し、一時的に魔法を使うことを“許可”するのだが、やがて彼女は魔法界全体を揺るがすような大失態をやらかしてしまう……。
人間でありながら魔法使いの召使いとなった少女、ビアンカの失敗と成長の物語。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
魔王が家賃を払ってくれない
伊藤ヒロ 魚
- 雑誌:
- ガガガ文庫
元魔王(17歳女子)による日常系コメディ
「魔王、出て来い! 今日こそ年貢の納め時だぞ!」
俺はドンドンと扉を叩いた。扉の向こうは“魔王”の棲み家だ。強大な魔力を持ち、杖から放たれる雷は都市を一撃で廃墟に変えるという。かつて、十万余の魔物を従え、たった一ヶ月で地上の六割を制圧したといわれる恐怖の魔王、その名もアーザ十四世……。だが今、俺が『おい魔王』と叩いているその扉は、毒の沼に造られた悪の城砦のものでもなく、モンスターに守護された地下ダンジョンでもない。安アパートの木製の引き戸だ。叩いてる俺も“勇者”じゃない。ただの大家の息子。伝説の鎧ではなく制服を着た高校生。隣の部屋からは『魔王の部屋からヘンな臭いがする』という苦情まで届いている。「開けろ、魔王! 部屋にいるの分かってるんだ! 居留守使ってるんじゃない!」。もと魔王(17歳女子)と大家の息子による日常系貧乏コメディ登場。主人公・高良多ヨシツネは今月こそニート魔王から家賃を徴収できるのか!?
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。