作者 : 中西鼎 2件
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さようなら、私たちに優しくなかった、すべての人々
中西鼎 しおん
- 雑誌:
- ガガガ文庫
姉を殺した七人への復讐に少女は命を捧げた。
四方を山に囲まれた田舎町、阿加田町。
この町の高校に通う中川栞は、いじめを受けて不登校になっていた。
ある日、栞の家に同居人として佐藤冥がやって来る。
誰にも心を開かない冥は、この町へ来た目的を栞だけに告げた。
「姉を死に追いやった七人の人間を皆殺しにしてやりたいの」
三年前、冥の姉・明里は、この町で凄惨ないじめに遭い自ら命を絶っていた。
その復讐のために、冥はここへ戻ってきたのだ。
冥は阿加田神社に伝わる血塗られた祭儀『オカカシツツミ』を行い、巨大な蛇の神『オカカシサマ』を自らの身に宿らせることで、七人の人間を殺していく計画を立てていた。
夏至の夜、冥は儀式を成功させる。
それから一日に一人ずつ、冥は神様の力を借りて、栞と共に姉の死に関わった人間を殺していく。
復讐と逃避行の日々の中、いつしか二人は互いに恋愛感情を持つようになる。
だが冥は栞に、一つの隠し事をしていた。それは『オカカシツツミ』を行った人間は、最後には自らの魂を神様に捧げなければならない、つまりは〈冥の死〉が避けられないことを。
「ジャンプ+」でも人気爆発中の、今一番キテる作家が送る、残酷青春ラブロマンス!!
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 -
たかが従姉妹との恋。
中西鼎 にゅむ
- 雑誌:
- ガガガ文庫
初キスの相手は四つ年上の従姉だった。
初めてキスをしたのは幹隆が小学六年生の時、相手は四つ年上の従姉「あやねえ」こと、中堂絢音。
「みっくんはさ、私のこと。いつかは絶対に、忘れないと駄目だよ」
だが、幹隆はいつまで経っても、あやねえのことを忘れられずにいた……。
幹隆の祖父・中堂源一郎が死んだ。大富豪であると同時に恐ろしい女たらしだった彼にはたくさんの孫がおり、彼の遺言状により孫たちには都心にあるマンションの一室が与えられた。
都内の高校へ進学し、そのマンションで一人暮らしを始めた幹隆は、懐かしい人物と再会する。同い年の従妹・真辺伊緒と、その双子の妹の真辺眞耶。彼女たちもマンションの一室を相続したことで、故郷の三重から東京へ越してきたのだ。互いの部屋を行き来してのお泊り会など、幹隆にとっては不本意ながらも彼女たちとの賑やかな日常が始まる。
そんなある日、幹隆はマンション内であやねえと再会する。彼女もまた同じマンションの住人だったのだ。
大学二年生になった彼女は、幹隆の鮮烈な記憶の中のまま美しく成長していて……。
初恋の相手は四つ年上の従姉だった――甘くて苦い恋物語。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。