images まずは、画像を見て欲しい。あれ?これ実写? いや、よく見てみると…なんと、背景は精巧なミニュチュア!その中に、キャラクターがいるではないか!

教室ならば、実際に机や椅子などを作り込んだセットがあり、それを撮影し、合成し、コママンガにしている。
まるで特撮映画のような感覚だが、膨大な手間こだわりがこの2.5次元マンガのすごいところなのだ。

マンガは2次元世界だけど、そんな枠に収まらない新しいマンガがある。
斉藤むねお先生の『VGふーま学園』だ。
表現される世界は、2.5次元。
2次元でも3次元でもない今まで見たことないマンガだ。

文章では紹介しきれないので、下のバナーから、ぜひ作品を楽しんで、そして、そのすごすぎる制作過程も 見て欲しい!

制作過程を見る

MAKING of 2.5D WONDER SCHOOL

 

発端

まんが家・斉藤むねおは現在、コミック執筆の傍ら、プロまんが家育成を目的とする「トキワ荘プロジェクト」※で作画に関する講座「MANZEMI作画プロフェッショナルコース」を受け持つ。
背景とキャラクターの親和性と、パース(透視図法)を検討する上で、よりわかりやすい作例を提示するため、モデルの制作を始めた。

※「トキワ荘プロジェクト」は若手漫画家を育成するプロジェクトで、斉藤先生は講師として参加。
詳しくは→http://tokiwa-so.net

キャラクターの身長差とパースの関係をわかりやすく解説することを目的に、当初は作成された。

制作はどんどんエスカレート。おびただしいモデルの数に加え、光を意識した演出等にも挑戦を始める。

反響

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◀プロトタイプ作品「アタック○○学園」。

背景モデルとキャラクターモデルを同一空間に置き、自ら撮影。空間把握のためのケーススタディを繰り返すが、その中でエンターテインメントの血が騒ぎ、モデルによる物語作りを始める。
そしてそのプロトタイプをツイッターで公開すると、思わぬ反響が。海外からのフォロワーも急増し、出版依頼も舞い込む。


制作

2.5Dの面白さに魅せられた斉藤先生は、ついに読み切り作品の制作に入る。
当初、3か月で公開の予定が、制作期間9か月を経て、公開されることに。

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巨大なセットを組む斉藤先生。右はそのテスト撮影の画像。

すべてのモデルに緻密に計算されたパースラインが引かれている。細かい作業が続く。

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全撮影は5日間かけて行われた。

鏡、水面の表現によるトリッキーな撮影はこのように行われた。

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まんが表現の中で、いわゆる集中線はこのようにして撮影されている。

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ガラスの破片と飛び出すキャラクターのギミック。

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ラストシーンの校舎全景。作品の中では…!?

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